その発病、治療経過等が環境のよるところが大きいこと、また偏見・差別の対象になりやすいことなど、社会性の強い精神障害の研究調査の必要性が高いことに鑑み、昭和43年に開設され、東京慈恵会医科大学の精神神経科教授(兼務)が歴代、所長を務め、その指導に当たっている。研究員は、総武病院および「やすらぎ」(介護老人保健施設)の精神科医師のほか、関係する精神科病院・診療所の精神科医師が兼務している。
●研究会の開催:
原則として毎月、報告者が日常的な精神疾患に関する事例報告、総括研究報告、話題提供等をしたあと、討議を行っている。研究会には、主として総武病院、「やすらぎ」の医療スタッフが出席している。
●講演会の開催:
毎年2回、外部講師(大学教授、行政関係者等)を招聘し、精神医療をとりまく諸問題についての講演のあと、討議を行っている。内部の医療スタッフが出席するほか、近隣の精神科病院の関係者にも公開している。なお、平成24年度から、患者・利用者の家族、一般市民対象に、精神疾患に関する啓発のための講演会を行っている。
●紀要の発行・配布:
研究会および講演会の成果は「社会精神医学研究所紀要」として毎年、編集発行し、広く県内精神科病院、全国の医学図書館等に寄贈している。
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